夜勤がきついと感じる看護師のための体調管理法

看護師の過酷な労働環境を作り出している最も大きな要因は、やはり夜勤にあると言えます。夜勤には、精神的、身体的な負担が大きいだけでなく、不規則な生活を余儀なくされるという問題があります。

夜勤によって生活リズムが乱れて体調を崩し、担当業務を勤務時間内に終えられず、周囲のスタッフに迷惑をかけてしまうと言ったことは、どんな看護師の身にも起こり得ます。

そこで今回は、夜勤がきついと感じた時の体調管理法について考えてみましょう。

不規則な生活習慣をコントロールする鍵は食事にあり

人間の身体には、約24時間11分周期で変動する概日リズム（サーカディアンリズム）という生理現象があります。この概日リズムは、一般に「体内時計」とも言われ、朝十分に太陽の光を浴び、夜は暗い場所に身を置くことで正しく調整されます。夜勤はこれに悪影響を与えてしまうのです。

概日リズムは太陽光だけでなく、食事の時間からも強い影響を受けると言われています。食事を摂ることで乱れた概日リズムをリセットできますので、一日の始まりとなる朝食の時間を固定することが概日リズムを整える鍵となるのです。

夜勤明けは疲れて食事がのどを通らない方もいるかもしれませんが、できるだけいつもと同じ時間に食事を摂るようにしましょう。

夜勤の次の日は、太陽光をいっぱいに浴びる

太陽光には、概日リズムを整え、身体や頭を覚醒させる効果があるとされています。 太陽光を上手に活用するためには、夜勤明けは帽子や日傘を使用し、できるだけ太陽光を浴びないように帰宅し、帰宅後は遮光カーテンなどで室内を暗く保ち、そのまま就寝すると良いでしょう。

そして、夜勤の翌朝は起きてすぐにカーテンを開けて太陽光を思いっきり浴びると、体内時計がリセットされ、身体と心が新しい概日リズムを刻めるようになるのです。

ただし中には、夜勤後は夜まで寝ずに我慢してリズムを戻す、体力温存のために眠い時は無理せずに寝るという方もいますので、色々な方法を試しながら、自分の身体に一番合った方法を見つけると良いでしょう。

仮眠は15分単位で設定しましょう

夜勤中に仮眠を取る看護師は多いですが、中には、仮眠してもなんだかスッキリしない、余計にだるく感じるといった悩みを持つ方もいるようです。

スッキリと目覚められない原因の一つに、仮眠時間が挙げられます。一度、15分程度の短い仮眠を試してみてください。短すぎると感じるかもしれませんが、15分程度の短時間仮眠は、脳の機能回復に大変効果があると言われています。

では、なぜ15分なのでしょうか？ これには、眠りの深さが関わっています。人間は眠り始めてすぐは、深い眠りとされるノンレム睡眠に入ります。

ノンレム睡眠の深さは4段階に分かれていて、3、4段階まで進むとなかなか起きられませんし、無理やり起きても頭がスッキリしない、疲労感があるなどの不快な症状が現れます。

そのため、仮眠では1、2段階で起きる必要がありますが、この段階に留まっている時間が15分程度なのです。うっかり1時間など長時間の仮眠を取ると、眠りが深くなりすぎてしまいますので、注意が必要です。

夜勤の心身への悪影響はどんどん蓄積してしまいますので、小まめにリセットしなければなりません。今回ご紹介した方法は簡単にできるものばかりですので、是非一度試してみてくださいね。

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