健診バイトTOP > 健診バイトのお役立ちコラム > 看護師の仕事について > 千葉県の医師の就業傾向
全国の中でも千葉県は「医師の数が足りない県」と言われています。その理由はどこにあり、また今後、どの程度の数の医師が必要とされているのでしょうか。今回は千葉県の医師の就業傾向について解説します。
千葉県の総人口は減り続けています。平成23年(2011年)には約622万人でしたが、その後、平成24年(2012年)には約621万人、平成25年(2013年)から平成27年(2015年)までは約619万人と、ここ3年の間は横ばいですが、平成23年からは減少しており、この傾向は今後も続くと予測されています。
一方で、65歳以上の高齢者人口は増えています。平成22年(2010年)の国勢調査によると22年時点の千葉県の高齢者人口は約132万人で、今から10年後の平成47年(2035年)には約188万人へ増加すると推計されています。なお、「超高齢社会」の定義は高齢化率21%なので、平成27年(2015年)時点ですでに千葉県は超高齢社会に突入していることになります。
高齢者が増えれば医療への需要は高まります。とくに75歳以上の後期高齢者人口が与える影響は甚大でしょう。団塊の世代が後期高齢者となる平成37年(2025年)頃には後期高齢者数は約105万人に達して、717万人になる前期高齢者と後期高齢者の比率が逆転すると言われています。
このように、今後、医師に対する需要が増大することが避けられないにもかかわらず、千葉県内の医師数はまったくと言えるほど不足しています。
平成22年(2010年)末に、千葉県の医療機関従事医師数は1万人を突破しました。しかし、人口10万人に対する医師の数は164.3人で、これは全国順位45位です。全国平均は219.0人で、千葉県はその4分の3の水準です。(参考=厚生労働省「平成22年 医師・歯科医師・薬剤師調査」)
さらに、千葉県全県における必要医師数(※注1)の状況を見てみましょう。まず総数では現員(現在、実際に働いている人員)医師数6,812.2人に対して、必要医師数は803.8人(現員に対する比率は11.8%)、必要求人医師数(※注2)は639.5人(同9.4%)となっています。(参考=厚生労働省「必要医師数実態調査」平成22年)
(※注1)必要医師数=地域医療において、現在、医療機関が担うべき診療機能を維持するために確保しなければならない医師数。
(※注2)必要求人医師数=必要医師数のうち、調査時点において、求人しているにもかかわらず充足されていない医師数。
はたしてこの先、医師の数は増加していくのでしょうか。千葉県の平成22年(2010年)の医師数は10,213人。推計では、平成27年(2015年)の供給医師数は11,280人になり、平成37年(2025年)は13,410人になるとされています。そして、必要医師数(中位推計)と供給医師数のギャップは、平成27年は-850 人(供給医師数の-7.5%)、平成37年に-940人(同-7.0%)となるとみられています。
つまり、医師の数そのものは増えていくのですが、増え方が状況に追いつかず、必要な医師の数との差異が年々広がっていくことになりそうです。
もちろん、このような状況に対し、何も対策が講じられていないわけではありません。NPO法人 千葉医師研修支援ネットワークでは、「千葉県医師キャリアアップ・就職支援センター」、「女性医師等就業支援相談窓口」等を設け、医師の就職を支援する体制を整えています。医師や臨床研修医の求人情報提供をはじめ、サポート制度の案内や各種セミナーの開催などにも力が注がれています。
千葉県に医師を呼ぶ、あるいは就職をうながすための活動は徐々に広がりを見せています。将来の医師不足に対して少しでも歯止めをかけ、備えることができるような成果を上げられることが期待されているのです。
首都圏にありながら全国でも最も医師が不足している千葉県は、全国で最も医師が就業しやすく、働きやすい環境を整えるという課題を掲げ、努力を始めています。少しでも千葉県に関心があるのであれば、医師としてのキャリアを千葉県で生かすことを考えてみてはいかがでしょうか。
医師のアルバイト・求人情報を見る
順次新着情報も掲載していますので、ぜひご覧ください。
また、会員の方限定の非公開情報もございますので、アルバイトをご検討中の医師の方は、まずは無料の会員登録をしてみてください。
お仕事をお探しの方へ。無料会員登録で非公開求人
当サイトでは、キャリアアップのアドバイスなども行っておりますので、ご不明点やお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度お問い合わせください。